皆さんは全熱交換型換気システムと言うのを聞いたことがあるでしょうか。
以前に私の勤めていた会社で運営している施設では、特殊な部屋を作ることがあって騒音に関する懸念からそう言った経験を持つ私に「やれ」と言うお達しが下され、設備関係の施工管理監督を任されたのですが、その時に採用したのが全熱交換型換気システムでした。
これは、簡単に述べると、外気を導入しても室内気温を極力変化させずに室内の換気をするというものです。
仕組みは、天井内に全熱交換型換気扇を埋め込みます。
その換気扇には吸気口と排気口があって、双方に吸気管と排気管を接続、吸気管は室内天井に配置、排気管は外壁に出します。
このとき吸気も排気も騒音を軽減させるためにS字配管をする必要があるので、同口径のフレキシブル感を中間に使用します。
室内で大音量を出すため、排気管の集まるところに消音チャンバーも取り付けます。
閑話休題、私がこの特殊な部屋を作ることになったのは、ちょうどコロナウイルスが中国で蔓延して、尚且つ全世界でその影響が出始めた頃です。
思いもよらないことではありましたが、その後飲食店や人が集まり、声を出したり、呼吸が懸念される店舗や施設が槍玉に挙がったことは言うまでもありません。
そこで突然注目されているのがこの全熱交換型換気システムなのです。
しかし、店舗などで急激に需要が高まったため、現在この類の商品は品薄となっていあたり、そもそも取り付け業者が限られていたりと言うこともあり、電気屋さんでサンプルを見ることができなかったり、入荷がわからなかったり、業者がいなかったりという問題が出ているようです。
一般のご家庭ではここまで厳重に組み上げる必要があるのかどうかはそれぞれだと思うのですが、昨今の気密性の高い住宅ですとあっても悪くはない気がします。
寝室や、仕事部屋で静かな環境を保ちたいという方、また、大音量で楽器や音響や映像を楽しむ方には非常にお勧めできるシステムだと思います。
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